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【製造業の追加融資】2期連続赤字から1,000万円資金調達|プロの具体的な銀行交渉術と「根拠ある売上計画」で金属加工業を救った成功事例

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【製造業の追加融資】2期連続赤字から1,000万円資金調達|プロの具体的な銀行交渉術と「根拠ある売上計画」で金属加工業を救った成功事例
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記事を書いた人
永島俊晶

永島税理士事務所、代表税理士/財務経営コンサル会社、代表取締役/経産省認定「経営革新等支援機関」/M&Aアドバイザー/AFP(ファイナンシャルプランナー) 財務戦略を武器にして、事業のステージに応じた永続経営のための支援を行っています。 毎月70人以上の様々な業種の経営者の支援をする中で、成功・失敗事例から学んだノウハウや、経営者として得た知見を発信しています。 <講演会> 各自治体の創業者研修、経営力養成講座、一部上場企業営業研修など講師として実績多数 <書籍> 『最強の戦略ツール・ビジネスモデルキャンバス』 新規事業の開発や事業拡大に不可欠なビジネスモデルキャンバスについて、詳細に解説しています。

「2期連続で赤字を出してしまったら、銀行はもう相手にしてくれない」

「追加融資なんて絶対に無理だ」と、絶望に近い不安を抱えている経営者は少なくありません。
しかし、銀行が融資の可否を決めるのは、決して「過去の数字」だけではありません。

結論から言えば、赤字の正体を客観的に分析し、具体的な受注に基づいた「実現性の高い改善策」を提示できれば、2期連続赤字の状態からでも追加融資を獲得することは十分に可能です。

今回は、原材料高騰の影響で苦境に立たされた金属加工業(製造業)の会社が、戦略的な事業計画によって銀行の信頼を取り戻し、希望通り1,000万円の融資を実行させた事例を解説します。

ご相談いただいたお客様の概要

 秋葉様(仮名)/ 50代男性

業種: 金属加工業(製造業)

相談内容: 2期連続赤字。運転資金の追加融資を希望しているが、決算内容が審査に与える影響を懸念。


目次

1. お客様の状況とご相談前の悩み

長年、金属加工業として、堅実な経営を続けてきた秋葉様ですが、ここ数年の急激な環境変化により、以下の2つの実務的な壁に直面されていました。

・外部要因による収益悪化
 原材料費の急騰と主要取引先の生産調整が重なり、自社の努力だけでは吸収しきれない赤字が発生。

・銀行への心理的ハードル
「赤字=融資打ち切り」という不安から相談を先延ばしにし、資金繰りが限界に近づいていた。

自力で金融機関へ交渉するのは難しいと感じ、当事務所にご相談にこられました。

2. 当事務所が実施したサポート内容

銀行が最も懸念するのは、赤字そのものよりも「経営者が現状を把握しておらず、立て直しの道筋が見えないこと」です。
そこで当事務所では、過去の決算数値ではなく「未来の稼ぐ力」を証明するため、以下のサポートを徹底しました。

① 赤字要因の特定と「改善済み」の数値化

まず、赤字の「正体」を突き止めることから始めました。
原材料高騰が利益をどれだけ圧迫したかを具体的に算出し、すでに実施済みの価格改定やコスト削減によって、直近の粗利益率がどう変化したかを「試算表」を用いて証明。
これにより、過去の赤字要因はすでにコントロール下にある(=一過性のものである)ことを客観的に示しました。

②「いつ・どこで・いくら」稼ぐのか、根拠ある売上計画を策定 

当事務所が最も力を注いだのが、この「根拠ある売上計画」の作成です。
「既存のどの取引先から、どの製品の注文が、いつまでにいくら入るのか」を、内示書や商談メモといった客観的な裏付けと共に一つずつ積み上げたのです。
この「解像度の高い数字」が、銀行の審査官に「これなら確かに利益が出る」と確信させる強力な材料となりました。

③ 銀行担当者の「稟議(審査)」を後押しする面談対策

どれほど精緻な計画書を作成しても、経営者自身が内容を深く理解し、自分の言葉で説明できなければ銀行の信頼は得られません。

銀行員には「社内審査を通す(稟議書を書く)」というミッションがあるため、当事務所では「担当者がそのまま社内報告に使える説明」を軸に、以下の対策を実施しました。

特に、銀行側が最も重視する以下の3点を、「結論ファースト」でシンプルに伝えるトレーニングを繰り返しました。

・「なぜ赤字になったのか」
原材料高騰という一過性の外部要因であることの客観的証明

・「既に対策は打ち終わっているか」
価格改定やコスト削減の実施状況と、その具体的な効果

・「いつ、どうやって黒字化するのか」
確実性の高い収支予測を提示

この説明順序を徹底することで、銀行担当者がその場でメモを取りやすく、スムーズに社内稟議の土台を作れる状態を整えました。
事実に基づいた論理的な対話こそが、赤字という状況下で銀行が支援を判断するための不可欠な要素となります。 

銀行の担当者が社内審査を通すためには「支援を継続すべきロジカルな理由や数値」が必要です。担当者がそのまま稟議書に活用できるレベルまで資料を整理しました。

3. サポートの結果

入念に準備した事業計画を手にメインバンクへ相談した結果、希望額通り1,000万円の追加融資が実行されました。
計画書の実現性が高く評価されたことで、懸念していた厳しい対応はなく、むしろ「今後の立て直しに向けたパートナー」としての関係を再構築することができました。

4.専門家として伝えたいポイント

赤字決算から追加融資獲得を目指す為には、以下の視点が不可欠です。

資金がなくなる「半年前」に動く:早めの相談が「管理能力」の評価になる

お金が底を突いてから慌てて銀行に融資の相談をするのでは手遅れです。
銀行は「倒産しそうな会社を助けるのはリスクが高い」と判断します。
逆に、まだ余裕があるうちに「半年後を見据えて今から準備したい」と相談すれば、銀行は「この経営者は先を見通す力がある」とポジティブに捉えてくれます。
早めの相談こそが、審査を有利に進める最大の武器です。

「決算書」だけではなく「今の数字」と「これからの数字」を見る。

決算書はあくまで「過去の結果」です。
銀行が知りたいのは「今、そしてこれから」のこと。
最新の1ヶ月ごとの成績(試算表)を見せて、「直近では利益が出始めていること」を証明します。
さらに、すでに決まっている仕事の注文書などを提示して、「これからこれだけの売上が確実に入る」という動かぬ証拠を見せることが、銀行の不安を解消する一番の近道です。 

 赤字の原因を整理し、「もう対策済み」であることをハッキリ示す 

銀行が最も嫌うのは「なぜ赤字なのか分からず、垂れ流しになっている」状態です。
「原材料が上がった分は、すでにお客さんに価格改定をお願いした」「ムダな経費はすでにカットした」という事実を整理して伝えましょう。
「赤字の原因は分かっていて、手は打ち終わっている。あとは注文をこなすだけ」という状態を説明し切ることが、追加融資を受けるための絶対条件です。

5.まとめ

2期連続の赤字だからといって、追加融資を諦めてはいけません。
銀行が審査で判断しているのは、過去の数字よりも「この先、貸したお金を返せる仕組みがあるか」という一点です。

今回の事例において、追加融資を獲得できたポイントは以下の3点に集約されます。

・赤字の原因が「一過性の外部要因」であることを、試算表で客観的に証明したこと

・「いつ・どこで・いくら稼ぐか」を、確定受注という動かぬ証拠で示したこと

・銀行担当者がそのまま審査(稟議)に使えるレベルまで、説明資料と回答を整理したこと

赤字だからと一人で抱え込み、相談のタイミングを逃してしまうことこそが最大の経営リスクです。資金繰りに余裕がある今のうちに、過去の数字を「未来の計画」で上書きする準備を始めましょう。

「2期連続赤字だが、なんとか資金をつなぎたい」
「銀行にどう説明すればいいか、具体的なアドバイスがほしい」
「自分の事業に、まだ融資の可能性があるのか知りたい」

もし、今の状況に少しでも不安を感じているのであれば、手遅れになる前に一度ご相談ください。

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